東京を代表する建造物を挙げるなら、やはり外せない「東京タワー」。1953年に完成した東京タワーは、日本初の総合電波塔、そして高さ333mの日本一高い構築物として長い間国民に愛されてきました。東京スカイツリーの完成によってその役割を譲った今でもなお、東京の観光名所として多くの人が訪れます。
東京タワーを印象づけるものといえば、その優美なデザインと紅白の鮮やかな配色。実はこの色、赤ではありません。
今回はそんな東京タワーの意外と知らない事実や歴史とともに、展望台からの夜景、ライトアップ、ショッピング、グルメ情報などの見どころも余すところなくご紹介します。誰もが知る東京タワーですが、これをきっかけに改めて訪れてみると、新たな楽しみ方が見つかるかもしれません。
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東京タワーの歴史
増上寺と東京タワー
「東京タワー」(正式名称「日本電波塔」)は総合電波塔として関東地方のテレビ及びラジオ放送を長年、支えてきました。
1953年2月1日、NHKが日本初となるテレビ本放送に成功し、その4年後にはその他多くの民放局が放映権を取得。しかし、その当時電波塔が存在しなかったため、各局は独自のアンテナを使い電波を発信していました。
その頃、日本は高度経済成長期を迎えていたことから、国民が家庭用テレビに手が届きやすくなり、その需要も高まっていました。こうした事態に目をつけたのが、総合電波塔建築計画を打ち出した「前田久吉」です。各局がそれぞれ電波を飛ばすのではなく、全てをまかなう電波塔を作るという発想の元、日本一高い建築物を目指して東京タワーの建設が始まりました。
そして1958年、7つのテレビ局の電波を司る総合電波塔として、東京タワーが完成。今では人気の観光地、そして東京のシンボルとして国民に愛されています。
東京タワーは実は赤色ではない!
東京タワー インターナショナルオレンジ色
多くの高層ビルが立ち並ぶ大都会東京のなかでも、東京タワーが一際目立つ理由の一つは、その色です。
一見赤色に見える東京タワーですが、実際は航空法に規定されている「インターナショナルオレンジ」という朱色に近い塗料が使われています。東京タワーはこの色と白で交互に塗られています。
その結果、昼間でも目立ち、建築物の存在を認識しやすくすることで、航空機が安全に飛行できているのです。塗装の補修は5年に一度、総勢約4,200人もの作業員が1年かけて手作業で行います。
東京タワーの見どころ
地上150mのメインデッキ大展望台
東京タワーのルックダウンウィンドウからの景色
地上約150mにあるメインデッキ「大展望台」では、東京の景色を一望することができます。2フロアに分かれており、1階には床がガラスでできた「ルックダウンウィンドウ」が設置されています。約145mの上空から真下を覗くことができるので、ぜひそのスリルを味わってみてください。
同じフロアにあるClub333(クラブ・トリプルスリー)では、夜景と生演奏やイベントを同時に楽しめるスペースが用意されています。音楽ライブやトークショーなどのジャンルやテーマの異なるイベントが開催されるので、訪れる前にオフィシャルサイトをご覧になるのがオススメです。
ゆっくりと東京タワーを楽しみたい方は、メインデッキのカフェ・ラトゥールでコーヒーを飲みながら景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。また、トップデッキでは、遠くの景色もしっかり捉える高性能の双眼鏡を無料で貸出しできるレンタルスコープサービスも行っています。
タワー大神宮
東京タワー タワー大神宮
ここ東京タワーには、23区内で一番高い位置に設置された神社が存在します。その神社こそが「タワー大神宮」。大展望台の2階にあります。
1977年に創建されたこの神社には、その高さにあやかって学業成就を願う受験生が多く訪れます。御朱印が欲しい方は、タワー大神宮ツアーに参加する必要があります。
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トップデッキ特別展望台
東京タワートップデッキ特別展望台
特別展望台は、大展望台よりさらに100m高い地上250mのところにあり、天気の良い日には富士山も見ることができます。
トップデッキへ登れるのは、トップデッキツアーへの参加者のみ。チケットは当日窓口での購入もできますが、WEBでの事前予約がおすすめです。ツアーでは、東京タワーの建造秘話「シークレットライブラリー」見学やドリンクサービス、記念撮影など、通常にはない特別な体験やサービスを楽しめます。アテンドスタッフの誘導で、外枠のないガラスのエレベーターに乗ったら、空中浮遊しているような気分でメインデッキよりさらに上へと向かいます。
東京タワートップデッキ特別展望台からの東京の景色
トップデッキには、「ジオメトリックミラー」と呼ばれる複雑な角度をつけたミラーが設置されているため、外の景色が無数に写り込んで近未来的な光景を演出。さらにメインデッキより100m高くなった分、より遠くまで見渡せるようになり、大パノラマの景色を楽しめます。
さらに夜になると、設置されているLEDライトと音響効果のコラボレーションにより、幻想的に生まれ変わった空間と美しい夜景を楽しめます。
毎晩行われるライトアップ
世界貿易センタービルから見える東京タワーの夜景
東京タワーでは「ランドマークライト」が毎晩行われています。1989年の元日に始まったこのライトアップでは、約180個の電球が日没から夜中の0時まで東京タワーを美しく彩ります。季節によって配色が異なっており、夏には寒色系のシルバーライト、秋から春にかけては暖色系のオレンジライトが使用されています。
東京タワーには、「ライトアップの瞬間を恋人と見ると幸せになれる」という都市伝説があります。水族館やレストランも併設しているので東京タワーにデートで訪れるのも良いかもしれません。
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特別な「インフィニティ・ダイアモンドヴェール」
東京タワーでは、毎晩見られるランドマークライトとは異なる種類のライトアップも楽しめます。週末には「インフィニティ・ダイアモンドヴェール」と呼ばれる特別なライトアップが行われます。毎週金曜と土曜の22:00~24:00、月毎に異なる12色のカラーで輝き、1時間毎にカラーのデザインが入れ替わります。
ドラえもんの鈴が照らし出された東京タワーのライトアップ
また、東京タワーがイベントとコラボし、普段とは全く異なるライトアップがされる時もあります。たとえば、乳がん早期発見啓発キャンペーンとのコラボレーションでピンク色になったり、人気アニメ「ドラえもん」の映画キャンペーンで青色にライトアップされ、中央に鈴のマークが照らし出されたことも。
どのようなライトアップがされるのか随時HPで更新されているので、ぜひご確認ください。
東京タワー公式キャラクター「ノッポン兄弟」って?
東京タワーの公式キャラクター ノッポン兄弟(赤い服が弟、青い服が兄)
東京タワーには、「ノッポン兄弟」という公式キャラクターがいます。ピンク色でタワーの形をしており外見はそっくりなのですが、性格は対照的で個性が強い兄弟。ノッポン兄弟は主に週末と祝日に出没することが多いのですが、絶対に会いたい方は詳細なスケジュールをHPで確認してみてください。
また、東京タワーは2011年に新ブランド「T333T」を発表し、ノッポン兄弟に加え新たに3匹の仲間が誕生しました。フットタウン2階には、T333Tオフィシャルショップが展開されており、お土産に最適なグッズが手に入ります。
東京タワー内も周辺も観光スポットばかり
フットタウン
東京タワーにはレストランやショップ、テーマパーク、水族館などが入っている「フットタウン」が併設されています。東京タワーを訪れた際には、是非足を運んでみてください。
ワンピースタワー ※2020年7月31日をもって閉園
総合売り上げ4億部を超える人気漫画「ワンピース」のテーマパークがフットタウン内に存在します。ここでしか楽しめないアトラクションやカフェなどがあり、限定グッズも販売しています。(4,5階)
東京タワー水族館
東京タワー水族館入り口
東京タワー水族館は主に淡水魚を飼育しています。南アメリカやアフリカ、オセアニアなどから珍しい魚が集められており、その数はおよそ900種5万匹にも及びます。館内には日本庭園もあり、鯉に餌をあげることもできます。(1階)
似顔絵ストリート
その名の通り、ここでは個性あふれるアーティストの方に似顔絵を描いてもらえます。10分〜15分ほどでできあがるので、ぜひ自分の好きな画調を選び、試してみてください。
チームタワーズ
所要時間:10〜15分 / 人
料金:2,000円〜 (オプション有)
漫画協団
所要時間:5〜10分 / 人
料金:カラー1,500円〜
東京タワーのイベント
夏『天の川イルミネーション』
東京タワー天の川イルミネーション
イルミネーションは冬のイメージがありますが、ここ東京タワーでは大展望台にて、夏でも『「天の川」が流れる星の夜空』をイメージとしたイルミネーションを東京の夜景と共に楽しむことができます。七夕、夏祭りの季節ということもあり、浴衣で訪れる方も見受けられます。天の川イルミネーションは、6月半ばから9月半ばまでまで開催されています。
夏『TOKYO TOWER SUMMER LIGHT FANTASIA』
東京タワーサマーライトファンタジア
このイベントはプロジェクションマッピングを用いたライトアップになっています。毎年異なるテーマのもと行われており、最新テクノロジーと夜景のコラボレーションは必見。6月半ばから9月の半ばにかけて行われます。
冬『CITY LIGHT FANTASIA』
前述のプロジェクションマッピングは「CITY LIGHT FANTASIA」と題し、冬にも行われます。テーマとしてFUTURE TOKYO TOWERや夜桜が取り上げられ、季節感の味わえるイベントになっています。開催期間は、1月から4月にかけてです。
通年『東京タワーを階段で昇ろう!』
東京タワーの階段
東京タワーの展望台まで階段で昇るこのイベントは、週末及び祝日に開催されています。通常の展望料金のみで参加可能で、600段もの階段を昇りきった方には、ノッポン兄弟商品がプレゼントされます。(雨や荒天の場合は中止)
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東京タワーへのアクセス
最寄駅:都営大江戸線 赤羽橋駅
新宿駅からのアクセス
【新宿駅】ー 都営大江戸線 / 都庁前方面 → 【赤羽橋駅】 赤羽橋出口 → 徒歩(約5分)
東京駅からのアクセス
【東京駅】ー JR山手線 / 品川方面 → 【浜松町/大門駅】ー 都営大江戸線 / 光が丘方面
→ 【赤羽橋駅】赤羽橋出口 → 徒歩(約5分)
成田空港からのアクセス
【成田空港駅】ー スカイライナー / 京成上野方面 → 【日暮里駅】ー JR山手線 / 上野方面
→ 【浜松町/大門駅】ー 都営大江戸線 / 光が丘方面 → 【赤羽橋駅】赤羽橋出口 → 徒歩(約5分)
羽田空港駅からのアクセス
【羽田空港駅】ー 東京モノレール / 浜松町方面 → 【浜松町/大門駅】ー 都営大江戸線 / 光が丘方面
→ 【赤羽橋駅】赤羽橋出口 → 徒歩(約5分)
東京タワーの周辺情報
東京タワー周辺には、増上寺や芝公園などの自然・歴史を感じられる観光スポットがあります。ぜひあわせて足を運んでみては。
増上寺
東京タワーの麓(ふもと)に存在する「増上寺」。由緒あるお寺で、徳川家ゆかりの地です。夜になると本殿がライトアップされ、東京タワーと一緒に眺めるのにうってつけのスポットです。
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芝公園
東京タワーを見上げるのにオススメのスポット「芝公園」。実は日本最古の公園です。東京タワーを誕生から見守ってきた地を訪れ、その歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
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愛宕神社(あたごじんじゃ)
愛宕神社の出世の石段
愛宕神社は、23区内の自然の地形では最も標高の高い、愛宕山の山頂にあります。参道にある急な階段は、「出世の石段」として知られています。出世を望んでいる人は、ぜひ訪れてみてはいかかでしょうか。
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東京タワーは愛され続ける東京のシンボル
今回は、東京タワーの歴史や見どころを紹介しました。東京スカイツリーの誕生により日本一高い建築物の座を譲ったものの、東京タワーは今なお多くの人に愛される東京のシンボル。時期を問わず観光客で賑わいを見せます。
昼間の晴れ渡った空だけでなく、夜景を堪能できるのも東京タワーの魅力。東京を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。