日本の歴史や文化を堪能できるスポットが豊富な古都「京都」。観光名所が点在しているため、公共交通機関の利用が欠かせません。
京都には、JR・阪急・近鉄・京阪・京福電鉄・市バス・市営地下鉄が走っており、それぞれにおトクな一日乗車券があります。中でも、王道スポットを巡るのにおすすめなのが市バスと市営地下鉄。
今回は、この2つをおトクに乗れる「地下鉄・バス一日券」を紹介します。
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地下鉄・バス一日乗車券について
地下鉄・バス一日乗車券(正式名称は地下鉄・バス一日券)とは、京都市観光局が取り扱う、京都市営地下鉄・市営バス全線・京都バス(一部路線を除く)・京阪バス(一部路線を除く)・JRバス(一部路線を除く)が1日乗り放題になる乗車券。料金は大人1100円、6歳以上12歳未満の子ども550円です(2021年10月1日価格改定)。以前は二日券がありましたが、価格改定にともない廃止となりました。
こちらの地下鉄・バス一日乗車券の購入場所は、市バス・地下鉄の案内所のほか、コンビニエンスストアや観光案内所などで購入が可能です。発売場所は京都地下鉄・バス一日券公式サイトで確認することができます。
対象施設で優待が受けられる
地下鉄・バス一日券で地主神社をはじめ多くの施設で優待を受けられる
この地下鉄・バス一日券を利用することのメリットとしてあげられるのが、京都市内の対象施設で割引などの優待が受けられる点。対象施設は50カ所以上あり、お寺や神社の拝観料が割引されたり、ツーリストセンター等に荷物を預ける際の料金が安くなったりもします。
対象施設や特典内容については京都 地下鉄・バス一日券公式サイトをご覧ください。
切符を買う手間が省ける
地下鉄・バス一日券できっぷを買う手間が省ける
地下鉄・バス一日券を持つことで、乗り物に乗るたびに必要な切符を買う手間を省くことが可能に。毎回小銭の用意や切符売り場で並ぶ時間も必要なくなり、移動がより簡単になることも地下鉄・バス一日券のメリットです。
【京都市交通局 お問い合わせ情報】
住所:〒616-8104 京都市右京区太秦下刑部町12番地
TEL:ナビダイヤル 0570-666-846
受付時間:7時30分~19時30分
地下鉄・バス一日券でお得に効率的に観光地を巡ろう!
京都観光の一日乗車券として、最も知られているのが「バス一日券」ではないでしょうか。
しかし、京都市内を効率的に観光するのであればバス一日券よりも上記で紹介したように、地下鉄・バス一日券の方がオススメです。その理由をご紹介します。
地下鉄・バス一日券との比較
京都市営地下鉄の路線図
大人700円、6歳以上12歳未満の子ども350円(2021年10月1日価格改定)で、市営バス、京都バス、JRバスの均一運賃区間内が一日中乗り放題になります。
地下鉄・バス一日券との主な違いは、市営地下鉄に乗れるかどうか。対象エリアの範囲はそこまで違いはなく、バス一日券でも定番の観光スポットを巡ることはできます。
値段差は大人で400円。バス一日券で観光できるのであれば、こちらで十分なようにも見えますが、それでも地下鉄・バス一日券をおすすめします。
バスは混雑必至
観光客や市民の足として活躍する京都バス
京都市内を走る市営バスには、渋滞やバス車内の混雑という問題を抱えています。バスを利用する観光客が増えることでバスを増便し、その結果交通量が多くなり渋滞を引き起こします。
また、桜や紅葉のシーズンはさらに観光客が増え、バス車内は混雑し、バス停での待ち時間も増えるかもしれません。渋滞や待ち時間で観光する時間が減ることは避けたいところ。そこでバスと地下鉄を組み合わせることで、混雑を比較的避けることができます。
地下鉄は京都駅を通っているほか、トラブルなどが起こらない限り時間通りに運行するため計画も立てやすいのがメリット。なので地下鉄で行けるところは地下鉄に乗り、それ以外はバスを使うと効率的に観光できます。
バス一日券は2024年3月に廃止予定
京都市によるとバス1日券が廃止する方針に決定しました。
水際対策の緩和による観光客増加による混雑を解消するために、この方針を決定したそうです。
2023年秋頃にバス1日券の販売を停止し、2024年3月に廃止される予定です。
今後は地下鉄の利用を促すために、「地下鉄・バス1日券」の使用が推奨されます。
地下鉄・バス一日券で行ける主な観光地5選!
伏見稲荷大社
伏見稲荷大社の千本鳥居
京都を観光する上で欠かせないスポットの「伏見稲荷大社」。全国に約30,000社ある稲荷神社の総本宮で、1,300年の歴史を誇ります。
伏見稲荷大社の最大の見どころは、朱色の鳥居がずらりと並ぶ「千本鳥居」です。他の神社にも鳥居はありますが、大きなものが1基あるのが通常の神社。そんな鳥居が約10,000基並べられた光景は、日本人にとっても珍しく圧巻です。
地下鉄・バス一日券を利用する場合は、京都駅から市営バスの南5系統に乗り、稲荷大社バス停で降りましょう。バス停からは徒歩15分ほどです。
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清水寺
清水寺本堂にある舞台
「清水の舞台」という言葉でも知られる「清水寺」。京都市内にある有名な寺院の一つで、世界遺産にも登録されています。
清水寺の本堂にある清水の舞台は、地上からの高さ約12m、舞台の面積は190㎡あり、釘を一切使わない技法で組み立てられています。年3回行われる夜の特別拝観は、昼間とは違う幻想的な雰囲気を楽しむことができるのでおすすめです。
地下鉄・バス一日券で京都駅から乗る場合、市営バスの206・100系統に乗り、五条坂で下車しましょう。
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八坂庚申堂
八坂庚申堂のカラフルな布製のくくり猿
写真映えするスポットとして近年注目を集めているのが「八坂庚申堂」です。くくり猿というカラフルな布袋がぶら下がっていて、このくくり猿を背景に写真を撮るのが定番となっています。
近くにあるアラビカコーヒーの「%」マークのコップを持って写真を撮るのも人気ですよ。
地下鉄・バス一日券で京都駅から行く場合、市営バスの206・100系統に乗り、清水道で下車しましょう。バス停からは徒歩3分ほどです。
嵐山
渡月橋
市内中心部からは少し離れた場所にある「嵐山」も、この地下鉄・バス一日券で行くことができます。嵐山は歴史に加えて自然も堪能できるのが特徴。桂川にかかる「渡月橋」は、嵐山のシンボル的存在です。
また、数万本の竹が生い茂る「竹林の小径」も人気で、竹林に囲まれた不思議な雰囲気を味わうことができます。
京都駅から嵐山までは、直通の市営バスも運行していますが、混雑を避けるために、地下鉄で太秦天神川駅まで行き、そこからバスに乗るのもおすすめです。
金閣寺
金閣寺・舎利殿
正式名称は「鹿苑寺」という「金閣寺」は、金箔で塗られた舎利殿が有名なお寺です。室町時代に、室町幕府3代将軍・足利義満の別荘として使用され、現在は世界遺産にも登録されています。四季折々で姿を変える舎利殿の光景は、何度訪れても美しい金閣寺を楽しむことができます。
京都駅からは、地下鉄で北大路駅まで行き、そこから市営バスで金閣寺道バス停まで行くのがおすすめです。
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行きたい場所に合わせて一日券を
京都市内はバス・鉄道路線がくまなく張り巡らされています。行きたい場所に合わせて、どの乗り物を利用するかを考えると、運賃もお得に効率良く観光できます。複数のバス会社・鉄道会社が合わさった1日券もあるので、ぜひ色々と検討してみてください。
(TOP画像: のりえもん/PIXTA)