- 【岐阜滝百選】絶景を堪能
- (養老町)孝子伝説が伝わる「養老の滝」
- (郡上市)東海きっての名瀑「阿弥陀ケ滝」
- (高山市)冬でも美しい「平湯大滝」
- (下呂市)ガイドツアーで訪れる「根尾の滝」
- 【岐阜の滝】名瀑を見に
- (中津川市)エメラルドブルーの滝壺「観音滝」
- (中津川市)夕涼みに訪れたい「竜神の滝」
- (高山市)ガイドと一緒に巡る「五色ヶ原の森」
- (下呂市)200以上の滝で自然の営みを感じる「小坂の滝めぐり」
- (高山市)穏やかな流れに癒される「平滝」
- 【岐阜の滝】穴場でパワースポットを独占
- (山県市)車でラクラクアクセスできる「ごろごろの滝」
- (高山市)キャンプと合わせて楽しみたい「イノシシ滝」
- (八百津町)赤い橋とのコントラストが美しい「五宝の滝」
- (恵那市)滝壺で水遊びを楽しもう「寿老の滝」
- おわりに
暑くなるこれからの季節。日々の喧騒から離れ、自然あふれる涼しげなスポットへ出かけたいと思う方も多いはず。
この記事では、初夏のお出かけにおすすめの、岐阜にある滝の数々を紹介します。
岐阜は、全国にその名を轟かせる有名な滝から知る人ぞ知る穴場の滝まで、実に多くの滝を擁しています。夏のお出かけの参考にどうぞ。
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【岐阜滝百選】絶景を堪能
まず最初に紹介するのは、全国的にも有名で岐阜県内でも有数の知名度を誇る名瀑たちです。
どれも日本の滝百選に選ばれているものばかりで、滝の落差が比較的大きいことが特徴です。
いずれの滝も大自然の中に鎮座しており、季節ごとに周囲の景観と合わせてその絶景を堪能できるでしょう。
《マップで位置をチェック》
(養老町)孝子伝説が伝わる「養老の滝」
養老の滝
全国的にも有名な「養老の滝」。日本の滝百選にも選定されている名瀑で、高さ30m、幅4mの滝の姿は雄麗そのもの。
周囲には自然があふれ、春は桜のピンク、夏は木々の緑、秋は紅葉のグラデーションと、季節ごとにその色彩を変えていきます。
「親孝行な木こりが、湧き出た水をひょうたんに汲み、父に飲ませると若返った」という「孝子伝説」が伝わり、古来から文人・墨客に親しまれてきました。
養老の滝がある養老公園内には、体験型アート施設の「養老天命反転地」や遊具のある「子どもの国」といった施設があり、小さな子どもと一緒に楽しめるスポットです。
【養老の滝】
●住所:岐阜県養老郡養老町高林1298-2
●サイト:養老の滝
●アクセス:
(養老公園まで)養老鉄道[養老駅]からで徒歩約10分
(養老公園第一駐車場まで)東海環状道[養老IC]から車で約10分
(郡上市)東海きっての名瀑「阿弥陀ケ滝」
阿弥陀ケ滝
阿弥陀ケ滝も日本の滝100選、そして岐阜の名水50選に選ばれ、東海の名瀑とも称されています。
高さは60mを誇り、迫力満点。滝壺のすぐ近くまで遊歩道があるため、その迫力を間近で体感することができます。水の透明度が高いことも特徴です。
室町時代の天文年間に、当時の美濃(現在の岐阜)における白山信仰の拠点・白山中宮長瀧寺の僧が、滝の北側にある昼でも暗い洞窟内で護摩修行中に阿弥陀如来が現れたことから「阿弥陀ケ滝」と名付けられました。
【阿弥陀ケ滝】
●住所:岐阜県郡上市白鳥町前谷
●サイト:阿弥陀ケ滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)東海北陸自動車道[白鳥IC]から車で約20分
(高山市)冬でも美しい「平湯大滝」
平湯大滝
落差64mを誇るのが高山市の奥飛騨温泉郷にある平湯大滝です。
平湯大滝は飛騨三大名瀑のひとつで、日本の滝百選・岐阜の名水50選にも選ばれています。
5月下旬には鮮やかな新緑が大滝を囲むことから、夏に訪れたいのはもちろん、毎年2月には滝の結氷した姿をライトアップする平湯大滝結氷まつりが開催されるため、冬に訪れるのにもおすすめです。
【平湯大滝】
●住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯
●サイト:平湯大滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)中部縦貫自動車道[高山IC]から車で約50分
(下呂市)ガイドツアーで訪れる「根尾の滝」
輝石安山岩を一気に流れ落ちる根尾の滝
根尾の滝は小坂川上流の濁河川にあります。根尾の滝の落差は63m。
落差5m以上の滝が216カ所存在する「小坂の滝」の中で、唯一日本の滝100選に選ばれています。
根尾の滝へ至る遊歩道は2018年6月28日の豪雨で被災し、つり橋が流失したため遊歩道としては利用できなくなっていますが、NPO法人飛騨小坂200滝によるガイドツアーでのみ遊歩道の通行を許可されています。
絶景を拝むには、ツアーへのお申し込みをお忘れなく。
【根尾の滝】
●住所:岐阜県下呂市
●サイト:根尾の滝
●アクセス:
(根尾の滝まで)
JR高山本線線[飛騨小坂駅]から濃飛バス(湯屋線)で「ひめしゃがの湯」下車
(最寄り駐車場まで)
中央自動車道[中津川IC]から車で約2時間10分
東海環状自動車道[富加関IC]から車で約2時間25分
【岐阜の滝】名瀑を見に
続いて紹介するのは多くの滝がある岐阜県だからこその、バラエティーに富んだ滝の数々。
落差の大きい迫力満点の滝から、周辺に複数の滝が点在している滝群、そしてその滝群ををまとめて堪能できる「滝巡りツアー」まで、さまざまな滝巡りの楽しみ方をご案内します。
《マップで位置をチェック》
(中津川市)エメラルドブルーの滝壺「観音滝」
観音滝
森林浴の森日本100選、岐阜県名水50選、飛騨美濃紅葉33選などにも選定されている付知峡(つけちきょう)。そのなかにあるのが観音滝です。
訪れる人々を癒す「青川」と呼ばれるほど透き通った付知川の清流や、エメラルドブルーの滝壺……。その透き通った清流が岩肌を流れることでできたのが、観音滝です。
観音滝の滝壺
同じ付知峡内には、水量が多くダイナミックに流れる「不動滝」もあり、付知峡内だけでも滝巡りを楽しむことができます。
近年では、落ち着いた雰囲気を楽しめることから冬に訪れる人々も増えているスポットです。
【観音滝】
●住所:岐阜県中津川市付知町1区下浦地内
●サイト:観音滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)中央道[中津川IC]から車で約50分
(中津川市)夕涼みに訪れたい「竜神の滝」
竜神の滝
岐阜県の名水50選に選定されている竜神の滝は、中津川市川上(かわうえ)にある「夕森渓谷」に位置します。
渓谷内には竜神の滝を含め、五つの滝があり、そのうち竜神の滝は最下流にあります。
竜神の滝は、日に七回色を変え、「白龍が住む」という言い伝えのある滝で、澄んだ水やコバルトブルーの滝壺がより神秘さをかもし出しています。
滝歩道も整備され、特にシーズン中はカラーライトアップされることから、夕涼みなど、夜に訪れるスポットとしても親しまれています。
夕森渓谷を知り尽くした案内人が歴史の話や絶景ポイントなどを説明する「夕森渓谷ガイドツアー」も開催されており、単純な滝見物とは違った楽しみ方ができるでしょう。
【竜神の滝】
●住所:岐阜県中津川市川上1057-4
●サイト:スポット名target="_blank" rel="noopener"}
●アクセス:
(夕森公園まで)JR中央線[坂下駅]から北恵那交通バス(夕森線)乗車、バス停「夕森公園口」下車すぐ
(最寄り駐車場まで)中央道[中津川IC]から車で約35分
(高山市)ガイドと一緒に巡る「五色ヶ原の森」
五色ヶ原の森で見られる布引滝(写真:[一社]飛騨・高山観光コンベンション協会)
高山市にある五色ヶ原の森は、ガイド同伴の入山が義務づけられています。
約20万年前頃から活動を始めた乗鞍火山体の溶岩流により基盤が形成され、柱状節理(ちゅうじょうせつり)の岩壁をはじめとした多様な自然環境が存在しています。
五色ヶ原の森で見られる横手滝(写真:[一社]飛騨・高山観光コンベンション協会)
この五色ヶ原の森には、落差58mの久手御越滝(くてみこしだき)、落差160mの池之俣神輿滝(いけのまたみこしたき)、落差90mの青垂雄滝(あおだれおたき)などの大きな滝が多数。
乗鞍山麓五色ヶ原の森案内センターが行うガイドツアーに参加すると、こうした滝を巡ることができます。
【五色ヶ原の森】
●住所:岐阜県高山市丹生川町久手471-3
●サイト:五色ヶ原の森
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)JR高山本線[高山駅]から車で約50分
(下呂市)200以上の滝で自然の営みを感じる「小坂の滝めぐり」
小坂の滝めぐりで見られる、からたに滝
岐阜県が認定する「岐阜の宝もの」。その第一号に認定されたのが「小坂の滝めぐり」です。
小坂の滝めぐりの舞台である下呂市小坂町の特徴は、落差5m以上の滝が216もあること。
これらの滝をめぐる13もの滝めぐりのコースは、ガイドの案内を基本としており、初心者向けのものから本格的なものまで幅広く設定されています。
小坂の滝めぐりで見られる、三つ滝
小坂町にある滝の多くは、御嶽山の過去2度の噴火による溶岩によって作られ、今もなお、川の流れの浸食などにより常に姿を変えています。
柱状節理の下を滝がくぐり抜ける「龍門の滝」や、出口の無い滝である「扇滝」、そして板状節理からなる「千畳の滝」など、自然の営みをダイナミックに感じられるでしょう。
その時々にしか見ることができない自然の景観を見に、ぜひ訪れてみてくださいね。
【小坂の滝めぐり】
●住所:岐阜県下呂市小坂町
●サイト:小坂の滝めぐり
●アクセス:
(かんだて公園まで)JR高山本線[飛騨小坂駅]からタクシーで約15分
(最寄り駐車場まで)東海北陸自動車道[高山IC]から車で約50分
(高山市)穏やかな流れに癒される「平滝」
平滝
名前の通り落差は小さく、その代わりに横幅が川幅いっぱいに広がる平滝(ひらたき)。
これまで紹介してきた滝の迫力ある姿とは異なりますが、清流が岩肌を滑る姿が美しく、癒し効果は抜群です。
【平滝】
●住所:岐阜県高山市清見町坂下
●サイト:平滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)東海北陸自動車道[高山西IC]から車で約20分
【岐阜の滝】穴場でパワースポットを独占
最後に、穴場の滝を五つ紹介します。家族で訪れるのにおすすめかつ、比較的簡単にアクセスできる滝や、滝壺で水遊びができる滝も登場します。
もちろん、人とは違った滝巡りを楽しみたいという方向けの絶景を拝める穴場の滝も掲載。
メジャーな滝とは一味違った知る人ぞ知る滝で癒され、パワーをチャージしましょう。
《マップで位置をチェック》
(山県市)車でラクラクアクセスできる「ごろごろの滝」
ごろごろの滝
ごろごろの滝は滝壺がないことが特徴です。落差は15mで、落ちてきた水はそのまま神崎川へと注ぎます。
周辺は大小様々な岩が転がっていて、川が増水するたびにその岩が川の中で「ごろごろ」とぶつかりあうことから名付けられました。
秘境にありながら道路からのアクセスが良く、手軽に訪れることができるのも魅力。緑が美しい夏に訪れるのにもってこいのスポットです。
【ごろごろの滝】
●住所:岐阜県山県市神崎
●サイト:ごろごろの滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)東海環状自動車道[関広見IC]から車で約40分
(高山市)キャンプと合わせて楽しみたい「イノシシ滝」
イノシシ滝(写真:[一社]飛騨・高山観光コンベンション協会)
キャンプ初心者や家族連れに人気のカクレハ高原キャンプ場、その奥に佇むイノシシ滝。キャンプ場を流れる清流・二又川の上流に位置し、キャンプ場からはプチ登山コースを進み、徒歩30分ほどで到達することができます。
滝の落差は約15mほどありますが、滝から20mほど離れたところまで近づくことができます。キャンプと合わせて訪れるのも良いでしょう。
なお、野生生物が出没することがあるため、ラジオなど音が出るものや熊鈴を携行することをおすすめします。
【イノシシ滝】
●住所:岐阜県高山市朝日町青屋
●サイト:イノシシ滝
●アクセス:
(登山道入り口まで)JR高山本線[久々野駅]からでタクシーで約25分
(カクレハ公園キャンプ場駐車場まで)東海北陸自動車道[高山IC]から車で約40分
(八百津町)赤い橋とのコントラストが美しい「五宝の滝」
五宝の滝のなかの三の滝
五宝の滝は、合計落差が80mになる一の滝・二の滝・三の滝という3段に連なる滝と、剣豪・宮本武蔵が修行をしたという伝説が残る二天の滝・円明の滝という二つの滝を合わせた、五つの滝から成ります。
全国でも有数の名瀑で、渓谷に架かる赤い橋や、夏の緑、秋の紅葉とのコントラストが美しいと評判です。
【五宝の滝】
●住所:岐阜県加茂郡八百津町八百津4767-3
●サイト:五宝の滝
●アクセス:
(登山道入口まで)YAOバス[名鉄明智駅]から[八百津町ファミリーセンター]下車、やおまる西部に乗り換えて[五宝滝入口]下車徒歩約20分
※やおまる西部は土日運休
(最寄り駐車場まで)東海環状道[可児御嵩IC]から車で約25分
(恵那市)滝壺で水遊びを楽しもう「寿老の滝」
寿老の滝
西濃にある「養老」に対し、「寿老」と名付けられています。
滝の落差は10mほどと規模は大きくありませんが、滝壺では水遊びができることから、隠れた避暑スポットになっています。家族連れで訪れるのにおすすめの滝です。
【寿老の滝】
●住所:岐阜県恵那市三郷町椋実
●サイト:寿老の滝
●アクセス:
(最寄り駐車場まで)中央自動車道[恵那IC]から車で約30分
おわりに
全国的にも有名な名瀑から隠れた絶景の滝、さらには家族連れで楽しめる避暑スポットまで、全部で13の滝をご紹介しました。
岐阜には日本の滝百選に選定されている滝が4つあり、これは都道府県別では秋田や兵庫、大分などと並び、2番目に多い数。
このように、岐阜は「滝の県」でもあるのです。2024年の夏はぜひ岐阜を訪れ、滝巡りで涼しさを感じてみてはいかがでしょうか。